自分自身を信じて他人との比較をしない処世術

他人との比較をやめる

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他人との比較は百害あって一利なし

普段の生活のなかで、つい自分と他人を比べてしまうことは誰しもあるでしょう。その際、相手のことを「私よりもずっと努力をしていて素敵だな」とリスペクトする人もいれば、「あの人は素敵なのに私はなんて惨めなのだろう」と自分を卑下する人もいます。
後者のタイプの場合、度が過ぎると自分と他人とを比較するあまり、勝手にネガティブな思考に陥いりなにもかも上手くいかなくなってしまうことがあります。そうなると、自分と他人を不用意に比べることは非常にナンセンスです。むしろ、百害あって一利なしと言っても過言ではないでしょう。
しかしながら、SNSが盛んな現代社会においては、他人の容姿や嗜好、生活のワンシーンなどが否応なしに目に入ってしまいます。そこで、自分の心の平穏を保つためにも、SNSとの付き合い方について見直す必要がありそうです。同時に、自分で心を落ち着ける方法を身につけておくことも大切でしょう。
他人と比較することから距離をおくための3つのステップをご紹介します。

「うらやましい」=「なりたい」ではない

最近はSNSの影響で、友人や知人、有名人、全く知らない誰かのプライベートまで手軽に知ることができます。上手に活用すれば、ランチ情報やコーディネート術、お出かけ先のスポット探しなどにとても便利です。好きな有名人の投稿であれば、その人を身近に感じることができ心が華やぐでしょう。
しかし、自分と友人を比較して「うらやましい」という感情を抱く人もいます。彼女の方がいい部屋に住んでいる、いい服を着ている、いいものを持っている、素敵な彼氏がいてうらやましい…自分も彼女のように「なりたい」と思ってもおかしくありません。なかには、「ねたみ」に近い負の感情を持つ人もいるでしょう。そうなると、SNSを利用するメリットは減ってしまいます。
ここで気がついていただきたいのが、「うらやましい」と「なりたい」とは全く違うということです。SNSで見えているのは、その人のほんの一部分であるということを認識しましょう。どんなに素敵な服装でいても部屋は散らかっていたり、高級なインテリアがあるように見えて実はどこかのモデルルームだったり…虚像かもしれません。
仮に本当の投稿だったとしても、あなたが「うらやましい」と思う裏にはその人の苦労や努力などが隠されています。そのような苦労をしてまで本当に自分は彼女のように「なりたい」のか、成功を収めるための努力が自分にできるのか、冷静に考えてみるようにしましょう。もしくは、彼女の努力に対して素直に称賛を贈り、憧れとしてリスペクトするのも良いですね。
SNSは自分を貶めるためのツールではありません。ほどよい距離感と冷静な判断をもって付き合っていくことが大切です。

過去に原因があるとは考えない

現在の自分に満足していない人のなかには、過去に原因があるのではないかと考える人がいます。例えば「あのとき第一志望の大学を諦めなければ、もっと大手に就職できていたかもしれない」、「Aさんのプロポーズを断らなかったら、今頃は可愛い子供に恵まれて幸せに生活できていたかもしれない」、「B社に就職せず、内定を蹴ったC社を選んでいたら、もっと自分の実力を発揮できていたかもしれない」と過去を振り返り、今の状況を憂うことです。
このように、現実には起こらなかったことを「~していたら」「~していれば」と「たら・れば」を用いて、今の自分に言い訳している女性をテーマにした「タラレバ娘」という漫画とドラマが、一時期話題になりました。思うようにいかない仕事や恋愛について、「タラレバ」トークを繰り広げるアラサー女子たち。その様子を「一体何のために年とってるんだ、あんたらは」とぶった切る20代男性のセリフに、胸がチクリとした人がいたかもしれませんね。
いくら過去を振り返っても、過ぎたことは変えようがありません。反省は必要ですが、現状を良くしたいと考えるのなら、過去の原因を探るよりも今の自分が幸せになれることを考えましょう。趣味の時間を増やしてみるとか、キャリアップのために勉強を始めるとか、友人とのコミュニケーションを大切にするなど楽しいことが良いですね。

ひとりの時間を大切に

料理上手な自分、可愛い服が似合う自分、彼氏と楽しそうな自分…このようなSNSの投稿に対して「イイネ!」をもらうと、やはり嬉しいものです。人は多少なりとも承認欲求を持っているので「イイネ!」と言われて悪い気がする人はいないでしょう。事実、会社の新人研修や家庭での育児においても「褒めて育てる」方法が推奨されています。
誰かに認められるということは、当事者にとって大きな励みになるものです。もし、自分に自信を失くしそうなとき、仕事に行き詰まったときは、何かSNSに投稿してみるのも良いですね。
もちろんSNSに頼らず、自分自身でエネルギーチャージする方法もあります。それは「ひとりの時間を大切にする」ということです。他人から「イイネ!」と認めてもらえるのは一時的ですが、自分で自分を認めるのはやろうと思えば永久にできます。
例えば、「資格試験の勉強がんばってる私えらいな~今日はリフレッシュのためショッピングに行こう」、「私、今週もよく仕事頑張ったよ。お家で映画鑑賞しながらお酒を楽しんじゃおう」といった「ひとり時間」を大切にしてみませんか?誰にも気兼ねすることなく自分ひとりだけのための時間をあえて作ることで、大きな癒やし効果が期待できます。
特別なものは用意せずとも、自分がやってみたいことを他人に迷惑かけない範囲で行うだけ。それで心が落ち着き、仕事へのモチベーションが保てるのであれば、「ひとりの時間」とはなんて優秀なセラピーなのでしょうか。もしかすると、SNS投稿に頼らずとも自分で自分を立て直せるようになり、未来への足がかりもつかめるかもしれませんね。

Category : 自分自身を高める

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